更新日:2024年11月18日

今日のデジタル環境は、極端で誤解を招くようなコンテンツで溢れています。

だからこそ、ブランドのセーフティとスータビリティ(適合性)の確保する対策は、広告主にとって欠かせないものとなっています。DVとHarris pollの調査によると、消費者の90%近くが、広告が安全なコンテンツとともに掲載されるようにする責任はブランドにあると感じていることがわかりました。消費者の3分の2(67%)は、「ブランドのデジタル広告が、虚偽の、不適切な、または扇動的なコンテンツと隣接して表示された」場合、そのブランドや製品の使用を中止する可能性があると回答しています。

事前対策は第一の防御策であり、ブランドの評判と投資を保護する最善の方法はプレビッド(入札前)の段階です。DVでは、実績のあるソリューションであるDV Authentic Brand Suitability(日本語)を常に推奨しています。このソリューションは、現在の業界標準に沿った機能を使用することで、ブランドによるスータビリティ(適合性)設定のきめ細かなコントロールを可能にします。

しかし、広告主からよく聞かれるのは、ブランドが良質なパブリッシャー・コンテンツにアクセス可能なプライベート・マーケット・プレイス(PMP)のインベントリーに入札することで、不適切なコンテンツを完全に回避できるという思い込みです。このような広告インベントリーは、必要最低限の品質保証(QA)チェックで安全かつ適切であるように見えますが、必ずしもそうではありません。eMarketerによると、PMP取引は今年、世界のプログラマティック・リアルタイム入札(RTB)広告費の大半(62.7%)を占め、2025年には64.8%まで段階的に増加すると予測されています。PMPは一般的に、良質なデジタル環境でオーディエンスにリーチする方法として推奨されていますが、安全でない不正行為が起きる可能性は依然としてあります。そのため、私たちは、PMP取引においても、規模に応じたブランドの整合性を確保する方法として、ブランドのセーフティとスータビリティ(適合性)の保護を推奨し続けています。

Authentic Brand SuitabilityがPMPにおける違反率を61%削減

2021年、Authentic Brand Suitabilityを有効にしていないプログラマティック広告パートナーを含むDVネットワーク全体で分析を行ったところ、PMP取引におけるポストビッド(入札後)のブランドスータビリティ(適合性)違反率は11%でした。これは、同じプログラマティック広告パートナーを対象とした場合、オープン・マーケットプレイス取引におけるポストビッド(入札後)のブランドスータビリティ(適合性)違反率よりも22%高い数値となっています。これは、広告インベントリーがどこで取引されるか、プライベートかオープン・マーケットプレイスかに関係なく、ブランドセーフティ違反やメディア浪費のリスクがある状況を物語っています。

しかし、他のプログラマティック取引と同様に、Authentic Brand Suitabilityを適用することで、これらの違反を大幅に減らすことができます。直近の2024年には、Authentic Brand SuitabilityがPMP取引に与える影響について分析を行いました。これにより、Authentic Brand Suitabilityが適用されたPMPと適用されなかったPMPのポストビッド(入札後)のブランドスータビリティ(適合性)違反率を比較することができました。その結果、Authentic Brand Suitabilityが適用されたPMP案件のポストビッド(入札後)のブランドスータビリティ(適合性)違反率は、Authentic Brand Suitabilityが適用されなかったPMP案件よりも61%も低いことが明らかになりました。

Authentic Brand Suitabilityの設定を調整することで、スケール(規模)と保護を両立

スケール(規模)を維持しながら品質を確保するために、PMP取引で使用するオープン・マーケットプレイスのブランドセーフティとスータビリティ(適合性)のプロファイルの制限を一部緩和したバージョンの作成を推奨しています。ここでは、PMPのスケール(規模)と保護を両立させるために、クライアントの皆様が一般的に実施しているプロファイルの変更をいくつかご紹介します:

1. 不明なページやサイトを許可する

「不明な」ページやサイトは、キャンペーンのスケール(規模)に大きな影響を与える可能性があります。これは、プレビッド(入札前)にアクティビティを特定できない場合にブロッキングを減らすために推奨される機能ですが、ニッチなターゲティングに制限をもたらす可能性があります。PMP取引で不明なアクティビティを許可することは、対象となるアクティビティが特定できなかったり、アクションが不完全であったりする場合に、即効性のある解決策となります。

2. Authentic Brand Suitability のプロファイルで例外リストを作成する

プログラマティック取引における即効性の高い対策は、Authentic Brand Suitabilityプロファイルの例外リストの使用です。例外サイトは、確実の広告掲載をするサイトやコンテンツになります。例外サイトは、フラグが立てられる可能性のあるコンテンツ分類に関係なく、ドメイン全体に配信することが可能です。例外アプリを指定すると、コンテンツ分類に関係なく、CTVまたはモバイルアプリ全体に対して広告配信が可能になります。また、例外ページのオプションもあり、コンテンツ分類に関係なく、特定のページに広告を配信することができます。これは、多くのカテゴリーでフラグを付けられる可能性があるコンテンツを集約したホームページやセクションページに特に有効です。

3. キーワードを定期的に見直す

キーワードブロッキング機能は、広告主がURL内で指定した特定のキーワードやフレーズをブロックすることができます。キーワードブロッキングは、突発的なニュースイベントに対するブランドスータビリティ(適合性)ツールとしては有益ですが、私たちの回避カテゴリーほど細かく設定ができないため、意図しないブロックにつながる可能性があります。

キーワードを有効化し、確認する際には、具体的なキーワードが重要です。例えば、「暴動」のような広範な単語を含めると、暴動という単語のすべての事例を網羅することになり、「it’s a laugh riot ( 爆笑の暴動だ! )」や「riot grrrl (ライオットガール)」のようなフレーズも含まれるため、過剰なブロックになる可能性が高いと考えられます。より具体的なフレーズ、例えば 「capitol riot( 議会の暴動 )」であれば、回避率の増加を制限できます。

このようなプロファイル設定の変更に加え、DVは、プログラマティック取引を行うクライアントに対し、オークションから配信までのプログラマティックレポートをしっかりと作成するために、DVのProgrammatic Analytics(プログラマティック分析)を導入することを推奨しています。Programmatic Analytics(プログラマティック分析)では、プレビッド(入札前)の設定がポストビッド(入札後)の配信に与える影響を監視し、把握することができます。例えば、ブランドスータビリティ(適合性)違反率の高いサイトやページを特定し、効率的なプレビッド(入札前)回避を妨げている不透明な広告インベントリーを発見し、Authentic Brand Suitabilityプロファイルのブロックリストに追加することで、ブロッキングや無駄な広告費を削減することができます。

Authentic Brand Suitabilityを始める

Authentic Brand Suitability のPDF(日本語)をダウンロード または、DVのAuthentic Brand Suitabilityソリューションを活用することで、オープンマーケットまたはPMP取引におけるキャンペーンの効果を向上させる方法についての詳細は、弊社営業(JPSales@DoubleVerify.com)までお問い合わせください。