DVは、インターネットをより強固で、健全かつ安全なものにするというミッションのもと、お客様との長期的な関係を大切にしています。DVと2年以上取引している広告主は、最近DVを導入した広告主よりもブランドスータビリティ(適合性)違反率が平均して28%低くなっています。これらの成果は、広告エコシステム全体の健全性と強度に貢献しています。DVのクライアント・パートナー・チームは、世界中のブランド広告主や広告代理店をサポートし、信頼に基づいた強固な関係を構築しています。

今回のDVのAsk The Expertsシリーズは、EMEAのシニア・クライアント・パートナー、Anna Rufo(以下アンナ )です。アンナは、DVとDACH市場全体のブランド広告主や代理店とのパートナーシップを促進する責任を担っています。以下に、アンナが予想する業界のトレンドと、デジタル広告にとってメディア品質がとても重要である理由について概説します。

 

この分野で仕事を始めたきっかけは?
モスクワ出身で、デュアル・ディプロマ・プログラムで国際ビジネスとファイナンスを学びました。この分野での仕事が、海外で生活し働く初めての経験でした。卒業後、メルセデス・ベンツで数年間働いた後、2011年にロンドンに移住し、トリップアドバイザーでデジタル・トラベルや、パートナーシップの開発、事業拡大のリーダーとして、デジタル関連のキャリアをスタートさせました。

やがて、新たな挑戦を決意し、広告業界へと転職しました。その9年後、ちょうど新型コロナウィルスが流行する前に、ドイツに移住しました。私の広い人脈のおかげで、DVに入社する機会があることを知り、 これは新しいキャリアをスタートさせるチャンスだと認識したのです。

 

デジタルメディアの品質測定はとても抽象的になりがちです。簡単な言葉で説明すると?
オンラインメディアのパブリッシャーは、コンテンツにプレースホルダー(広告在庫)を追加します。ブランド広告主はお金を払って、魅力的なコンテンツの近くにメッセージを掲載します。広告が効果を発揮するのは、実在する人物とのタッチポイントを作り出している場合のみであり、偽のユーザーインタラクションやボットではインプレッションが無駄になってしまいます。広告が意図した効果を発揮するためには、広告がビューアブルであり、適切な地域市場で配信される必要があります。また、専門用語になりますが、ビューアビリティとは広告の目立たせ方や表示時間を特徴づける指標であり、ユーザーが広告メッセージを消化するための前提条件です。また、広告が表示される配信面におけるコンテキスト(文脈)は、ブランド広告主にとって安全かつ適合的なものでなければなりません。

違法コンテンツのように、広告主が広告を掲載したくない環境もあれば、個々のブランド独自に敏感なテーマもあります。例えば、航空事故に関する質の高いニュース記事は、消費者にもっと飛行機を利用するよう促す航空会社にとっては適切なコンテンツではないかもしれません。一方で、人々に安全な生活を送るよう呼びかける保険会社にとっては適切かもしれません。

 

メディア品質について、仕事上よくある誤解は何ですか?
メディア品質について話をする前に、一般的な第三者検証について簡単に触れたいと思います。独立した第三者によるベリフィケーション(検証は)、以前は広告在庫をごまかしたり、リーチを制限したり、メディア取引に混乱をもたらすものと誤解されていました。しかし、現在ではエコシステムにおける信頼を確立するためのアドベリフィケーションの重要な役割をクライアントが認識しているため、このようなことはありません。広告掲載が高品質かつ、優れたパフォーマンスを発揮していることを確認することで、DVは広告主やブランドがより良い成果を達成できるよう支援しています。

デジタル広告において、メディアの品質がいかに重要であるかは、しばしば誤解されています。しかし、高いメディア品質はキャンペーンパフォーマンスの代替品ではないし、高いブランド想起や低いCPAで際立つキャンペーンのための贅沢品と考えるべきではありません。品質は、広告を効果的にするための重要な基盤なのです。

これは、ユーザー生成コンテンツ(UGC)プラットフォームやソーシャルメディアを含む、すべての広告チャネルに当てはまります。ログインを要求し、特定のターゲットオーディエンスに向けてメッセージを発信する能力を持つことが、必ずしもそのネットワークのコンテンツや広告環境が安全でブランドに適切であるとは限りません。

広告チャネルが急増する中、ブランドのビジネスや価値観を理解し、技術的に堅牢でスケーラブルな形で、すべての環境において同じの品質とプロテクション(保護)基準を適用できるDVのようなパートナーと協力することは不可欠です。

 

ドイツではどこで、どのようにクライアントをサポートしていますか?
私のチームは、ビジネス・ディレクター、エンタープライズ・セールス・ディレクター、クライアント・パートナー、アカウント・マネージャーから構成されていて、中央ヨーロッパ各地に分散しています。

ドイツのデュッセルドルフを拠点に、3つの市場(ドイツ、オーストリア、スイス)においてパートナーとクライアントをサポートしています。国際的なプロダクトチーム、アナリティクスチーム、グローバル戦略チームと協力し、現地ブランドやエージェンシーのクライアントのために価値あるインサイトや地域的なトレンドを複合的に提供することもあります。

クライアントの近くに寄り添うことは、私にとって重要なことです。また、直接お客様にお会いできることを嬉しく思います。その方が楽しいし、距離も縮まります。フルタイムでリモートワークをしている間は、直接お会いする機会がなく、残念でした。
最近では、多くのクライアントと私は、すべてのキャンペーンとチャネルでアドベリフィケーション(広告検証)をAlways On(常時検証)にすることの利点に注目しています。

 

Always On(常時検証)のアプローチは、クライアントにどのように役立っていますか?
デジタル・マーケティングは単なる短期間のキャンペーンの繰り返しではないことを理解することが重要です。ブランド認知を高め、ターゲットオーディエンスとの関連性を活用してコンバージョンを促進するという、継続的なプロセスなのです。これは、アドベリフィケーション(広告検証)がすべての広告出稿に適用され、すべてのチャネルと環境にわたってメディア品質と効果に関する総合的な視点を持つことで、実現することができます。

測定データを長期的に分析することで、メディアプランニングと最適化のための強固な基盤を得ることができるのです。

 

ブランド広告主は、オンラインで保護された状態で、どのようにリーチを最大化することができますか?
デジタル広告は、実在の人にリーチすることを目的としています。アドフラウド(不正)やブランドのセーフティ(安全性)とスータビリティ(適合性)違反からの保護は、その目標に反しているように見えるかもしれません。広告のタッチポイントがビューアブルインプレッションだけで測られるのであれば、入札後のブロッキングや入札前の回避は、一見逆効果にも思えます。これは、間違った方法で実施された場合にのみ当てはまります。

キーワードや除外リストの多用は、必然的にリーチを制限するオーバーブロックにつながります。そのため、一般的に安全でないものや、広告主が特定のブランドに特に不適当と判断するものを徹底的に理解した上で構築する、多層的で詳細なアプローチが鍵となります。効果的なブランドスータビリティ(適合性)を決定するためには、透明性のある堅牢なコンテンツ分類が不可欠です。例えば、DVと提携する広告主は、リスクレベル別にカテゴリー内の特定のコンテンツに加え、アルコールのようなコンテキスト(文脈)上の特定のカテゴリー回避を決定することができます。コンテンツを迅速かつ正確に分類できるため、広告主はブランドスータビリティ(適合性)をスケーラブルに管理することが可能となります。

 

ドイツのデジタル広告業界では、どのようなトレンドが起きていると思いますか?
現在、多くの測定におけるギャップが解消され、Verify Everywhere(あらゆる環境を検証)が本当に可能になってきていると思います。以前は、ドイツのデジタルメディア・広告業界は、動画測定で課題に直面していました。しかし、DVの最近の2023 Global Insights Reportによると、ドイツの動画ビューアビリティ測定は、2022年に90%以上増加しました。それと同時に、ドイツの動画ビューアビリティは8%増加し、米国とも肩を並べるようになりました。

同様に、ソーシャルメディアにおける独立した測定を提唱するクライアントが増えてきています。ブランドにおいては、ソーシャルメディア広告がオーディエンスを惹きつける魅力的な方法であると同時に、プラットフォームが品質に関する懸念と無縁ではないことに気づき始めています。Always On(常時検証)のベリフィケーション(検証)戦略にソーシャルメディアのサイトを含めることが、一般的になりつつあります。

DVは、広告主があらゆる環境でブランドを保護し、あらゆる場所でメディア品質とパフォーマンスをシンプルかつ効率的にコントロールできるよう支援します。

 

DVがお客様のデジタル広告の成果をどのようにサポートできるか、詳細につきましてはjpsales@DoubleVerify.com までお問い合わせください。