今回7回目となるDVのグローバルインサイトレポート(以下GIR)は、北米、中南米、EMEA、APAC地域の市場ごとの詳細な分析を広告主に提供してきました。本レポートは、約100カ国における1,000社以上もの広告主による5兆5千億件のメディアトランザクションをベースに、メディア品質とパフォーマンスの傾向を包括的に分析することで、デジタル広告戦略に有益な情報を提供し、新たなトレンドを紹介しています。

今年度レポートからの主な学びは、以下の5点です。

要点1:ベリフィケーション(検証)は、ホームセキュリティシステムのようなものである

ホームセキュリティシステムと同様、総合的なベリフィケーション(検証)システムは3つの同様の側面からプロテクション(保護)機能を提供しています。

  • 抑止力として機能する。 入札前(プレビッド)のプロテクション(保護)はクオリティ(品質)違反を事前に回避する。
  • 脅威があるとアラームが作動。入札後(ポストビッド)のブロッキングとフィルタリングにより、許容できない環境での広告配信を停止する。
  • アクティビティを監視・記録する。モニタリングはアクティビティレポートは、メディアプランニングと最適化に役立ちます。

要点2:ベリフィケーション(検証)を機能させるには、Always On(常時検証)でなければならない

ホームセキュリティシステムがその役割を果たすためには、Always On(常時検証)でなければなりません。侵入者がいつ家に侵入してくるかわからないためです。この原則はベリフィケーション(検証)にも当てはまります。GIRは、主要な品質指標において、グローバルなDVの広告主トレンドは、2022年にはポジティブか安定していることを示しています。これらの結果は、ベリフィケーション(検証)がAlways On(常時検証)になることで、プロテクション(保護)が機能していることを意味します。

ベリフィケーション(検証)をオフにするとどうなるか?

保護されていない広告主のクオリティ(品質)状態をよりよく理解するために、DVはプロテクション(保護)施策を実施していない意図的なテストキャンペーンを実施しました。管理され
たキャンペーンは正しい方向に向かっている一方、管理されていない非管理キャンペーンでは、ビューアビリティ率が低く、フラウド(不正)が多発し、無数のブランドセーフティとスータビリティ(適合性)の違反が見られました。

何も対策をしない場合のコスト

要点3:あらゆる環境を検証することで、すべてのチャンネルをカバーする

包括的なセキュリティシステムで、家の特定の部分が無防備になることはめったにありません。同様に、ベリフィケーション(検証)システムも、完全な保護を確実にするために、既存のチャンネルも新しいチャンネルも、すべてのチャンネルをカバーする必要があります。ソーシャル、CTV、オーディオは、オーディエンスとエンゲージするための新しいチャンネルです。しかし、これらのチャンネルは、品質に関する懸念と無縁ではありません。だからこそ、ブランドのメディアクオリティは、コンテンツが消費されるあらゆる場所にまで及ぶべきなのです。

スポットライト:CTVにおけるフラウド(不正)

CTVが成長するにつれて、クオリティ(品質)違反も増えています。特にボット詐欺は蔓延し、拡大しています。広告主やプラットフォームのパートナーを守るためには、フラウド(不正)を早期に発見し、大きな問題になる前に対処することが重要です。広告の配信前、配信中、配信後と多層的なベリフィケーション(検証)を行うことで、広告主のメディア購入に対する信頼性を高めることができます。

要点4:堅牢なベリフィケーション(検証)システムにより、あらゆる場所でインパクトを与えることができる

強固なベリフィケーション(検証)システムを導入することで、広告主はパフォーマンスの最適化に目を向けることができます。広告プレゼンテーション(表示)が与える影響や、消費者のエンゲージメントに関する主要な側面を理解することで、広告主はキャンペーンのパフォーマンスを最適化し、ROI(投資収益率)を高めることができます。アテンション(注目度)指標は、あらゆる配信面でインパクトを与え、広告におけるゲームチェンジャーとなります。

要点5:各地域にユニークな特徴がある

今年度のレポート価値を最大化するため、DVは世界各地でウェビナーを開催し、北米地域、LATAM、EMEA、APAC、日本の各地域について深く掘り下げた分析を提供しました。

アメリカ(北米地域とLATAM)

アメリカでのウェビナーには、84.51˚社のShannon Brungs Hartmann氏、DVのCollette SpagnoloとGian LaVecchiaが登場。米国、カナダ、LATAM地域の調査結果を取り上げました。

ご存知でしたか?

2022年、カナダと米国では、フラウド違反が劇的に減少しました。また、LATAMはディスプレイの好調なパフォーマンスにより、2022年に全地域で最も高いオーセンティックビューアブル率(71%)を記録しました。

EMEA

EMEAウェビナーには、GroupM社のAlex Thomas 氏、DVのCollette SpagnoloとMichael Brownが登場。ヨーロッパ、中東、アフリカの調査結果を取り上げました。

ご存知でしたか?

EMEAではフラウド/SIVT違反が15%減少しました。しかし、ブランドスータビリティ(適合性)違反は10.6%に急増し、EMEAのブランドスータビリティ(適合性)違反は全地域の中で最も高い数値となりました。

APAC

APACウェビナーには、GroupM Nexus社のDominic Barnard氏、Spark Foundry社のGregory Cattelain氏、Interactive Avenues社のHarish Iyer氏、Mondelēz International社のSujen Selva氏、そしてDVのリーダーが参加しました。東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド、インドの調査結果を取り上げました。

ご存知でしたか?

APACのビデオビューアビリティ率は78%で、全地域の中で最も高い数値となりました。

Japan 

Japanウェビナーでは、味の素株式会社の油谷一輝氏、博報堂DYグループの清水康隆氏、そしてDVの武田隆と八木拓也が登場。

ご存知でしたか?

日本のフラウド率は大幅に増加しましたが、依然としてAPAC地域で最も低い水準にあります。

メディアクオリティの現状を理解する

2017年以来、DVのグローバルインサイトレポート(GIR)では、世界中の市場ごとの詳細な分析レポートを、広告主のデジタル広告戦略に役立ててもらうために提供してきました。この知識を広告主に提供することで、インターネットをより強く、より安全で、よりセキュアなものにすることができます。

 

世界のメディアクオリティの現状についての詳細は、DVの2023年度グローバルインサイトレポートをダウンロードいただくか、jpsales@DoubleVerify.com までお問い合わせください。